いわゆるひとつのA級戦犯
- 作者: 小林よしのり
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 単行本
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読んだ。
きたね。ピンポイントで「A級戦犯」。
「日本に、A級戦犯など、いない。」
と言っちゃう事でいろんなことが転換するよね。
靖國参拝はもちろん、先の大戦の解釈、東京裁判を経ての戦後日本のありよう、などなど。
でも、みんながこの内容についてこられてるのか、ちょっと心配‥‥。
あと、また一番先頭切って進むよしりんだけが割り食っちゃう気がして、それも心配。
‥‥余計なお世話かな?でもいつもそうだからさ。やっぱ、心配。
でも、でもね。これ読んじゃったら「あ、イケるかも‥‥!」って思っちゃったなぁ。
これなら、説得できるかも。
だってさ、面白いもん。胸にじわじわグッとくる。
そして、構成も練り練り・テクニックもいっぱい駆使してるけど、一番大事なとこは、いつでもまっすぐだ。
内容を箇条書きしてみます。
興味ある人は読んでみてね。
つうか、興味持って!
漫画として、面白いですよ。
- いわゆるA級戦犯ひとりひとりの仕事・人物像・功罪を描く。
- 漫画で描かれたのは三人。他は似顔絵はあるけど文章で一人あたり2ページ。
- 描かれた三人。一番有名な東条が冒頭。あと、文官・広田。生き残って名誉回復した重光。
- 「A級戦犯」って、こういう人たちだったんだー‥‥。知らなんだ。
今までボヤ〜‥‥っとした、イメージでしかなかった「モノ」が、急に「人」になったかんじ。 - いわゆる「A級戦犯」の杜撰なというか適当というかええかげな選出方法。
- 戦勝国による裁判というか「なに時代やねん」とつっこみたくなるような
ほとんどリンチな東京裁判の実情。 - 一部を除いて書き下ろし!
- こないだのゴー宣が一話入ってます。
- 当然ながら、パール判事は大活躍。
- 「共同研究 パル判決書」への反論もあり。
- 映画「プライド 運命の瞬間」よりも数倍面白い。あの映画、途中で寝ちゃったダメな子はわたし‥‥。
- 漫画は、やっぱすごい。
- 多分、これだけ描くのにめちゃめちゃ資料読んでるんだろうけど
一番大事なとこだけをガツッっと描くんだなぁ。
情報の取捨選択がすごい。
いっぱい仕入れた情報を、平気で描かないのもすごい。
これ、意外と難しいんだよ、持ってるもんは見せびらかしたいもの。
とりあえず、以上。