いわゆるひとつのA級戦犯

2006.06.27a

いわゆるA級戦犯―ゴー宣SPECIAL

いわゆるA級戦犯―ゴー宣SPECIAL

小林よしのり・いわゆるA級戦犯 
読んだ。
きたね。ピンポイントで「A級戦犯」。
「日本に、A級戦犯など、いない。」
と言っちゃう事でいろんなことが転換するよね。
靖國参拝はもちろん、先の大戦の解釈、東京裁判を経ての戦後日本のありよう、などなど。
でも、みんながこの内容についてこられてるのか、ちょっと心配‥‥。
あと、また一番先頭切って進むよしりんだけが割り食っちゃう気がして、それも心配。
‥‥余計なお世話かな?でもいつもそうだからさ。やっぱ、心配。
でも、でもね。これ読んじゃったら「あ、イケるかも‥‥!」って思っちゃったなぁ。
これなら、説得できるかも。
だってさ、面白いもん。胸にじわじわグッとくる。
そして、構成も練り練り・テクニックもいっぱい駆使してるけど、一番大事なとこは、いつでもまっすぐだ。


内容を箇条書きしてみます。
興味ある人は読んでみてね。
つうか、興味持って!
漫画として、面白いですよ。

  • いわゆるA級戦犯ひとりひとりの仕事・人物像・功罪を描く。
  • 漫画で描かれたのは三人。他は似顔絵はあるけど文章で一人あたり2ページ。
  • 描かれた三人。一番有名な東条が冒頭。あと、文官・広田。生き残って名誉回復した重光。
  • A級戦犯」って、こういう人たちだったんだー‥‥。知らなんだ。
     今までボヤ〜‥‥っとした、イメージでしかなかった「モノ」が、急に「人」になったかんじ。
  • いわゆる「A級戦犯」の杜撰なというか適当というかええかげな選出方法。
  • 戦勝国による裁判というか「なに時代やねん」とつっこみたくなるような
     ほとんどリンチな東京裁判の実情。
  • 一部を除いて書き下ろし!
  • こないだのゴー宣が一話入ってます。
  • 当然ながら、パール判事は大活躍。
  • 「共同研究 パル判決書」への反論もあり。
  • 映画「プライド 運命の瞬間」よりも数倍面白い。あの映画、途中で寝ちゃったダメな子はわたし‥‥。
  • 漫画は、やっぱすごい。
  • 多分、これだけ描くのにめちゃめちゃ資料読んでるんだろうけど
     一番大事なとこだけをガツッっと描くんだなぁ。
     情報の取捨選択がすごい。
     いっぱい仕入れた情報を、平気で描かないのもすごい。
     これ、意外と難しいんだよ、持ってるもんは見せびらかしたいもの。


とりあえず、以上。